March 28, 2011

J.J.グランヴィル展



練馬区美術館で開催中の「グランヴィル 19世紀フランス幻想版画」を見に行きました。グランヴィルの絵と私の出会いは2年前、パリのAstier de Villatte本店で出会った John Derianの絵皿でした。その時はグランヴィルの名前も知らずただ絵にひと目ぼれして買ってきたのですが、それから何ヶ月か後にこちらのSHOPで偶然その絵の正体と思しき本の存在を知ることとなりました。

↓これがその絵皿、「Les etoiles」の挿絵のひとつと思われる。


今回は仏文学者:鹿島茂さんのコレクション展であり、氏の所有している「Les etoiles」の現物を真近に見ることができて大感激でした(欲を言えば手にとって中のページをくまなくめくって眺めたかった・・)。鹿島さんにはぜひいつかこの本の日本語訳復刻版を出して欲しいと切に願います。

↓会場の入り口にはこんなかわいいアーチが!!主催側のヤル気をばんばん感じます笑


↓こちらは私が所有している「Les fleurs Animées」の絵がプリントされたオラクルカード、色んな種類の草花が擬人化されて描かれていて、ドレスとか髪型とかが超オシャレ!


私は「Les etoiles」と「Les fleurs Animées」の絵のファンなのですが、グランヴィルのキャリアのほとんどは風刺画家としての仕事であり、当時の政治や風俗を痛烈に皮肉った作品で一斉を風靡した作家であるとのこと、そして今展覧会もそういった作品が展示の中心となっていました。これだけの数の作品を収集し、それを体系的にまとめあげて見せて下さった鹿島茂さんに深く感謝します。

好きなものは別れたり忘れたりしていてもまた必ずどこかで再会するということがあって、グランヴィルは私にとってまさにそんな画家であるような気がします。そしてそれとはまた別に、ずいぶん前に欲しいなと思ってそのままになっていた「作家の家」という本が鹿島さんの翻訳で出ているということをこの日の会場で知り、う~ん、やはり!と思ったのでありました。

March 27, 2011

白樺のはなし

ひかえめな友達が―私も聞いた話だから本当かどうかはわからないんだけど と前置きして、白樺がなんで白いのかというともともと日照の少ない地域が原産の木で、限られた時間に限られた量しか浴びることのできない太陽の光をお互いが反射し合って効率よく光合成できるように白く進化したのだ、という話を聞かせてくれたこと、本当かどうかわからなくても心に染み入るものがある話だと思って聞いたことをふと思い出した。

震災について思うことはみんなヒッキーが書いてくれた。

前に暮らしていた町は都会に比べて色んなもののリズムが自然に則していた。そのぶん退屈で個人を主張するには居心地がわるいところもあったし、人間の身の丈ってものをいちいち思い知らされる環境だった。身の丈を知って慎ましくあることと新しい可能性を求めることと、その天秤はいつも心の中で揺れ動いている。

東北の人たちはどちらかといえば白樺のような暮らしをしていたのではないかと想像する。三陸海岸は山陰海岸と並んで私の2大憧れ景勝地。どちらもまだ訪ねたことはない。一日も早い復興を願います。


March 18, 2011

おひさしぶりです



ひさしぶりの更新になりますが、元気です。
雪国を離れて富士山が見える町で暮らしています。
今日は夕食時に計画停電だったのでキャンドルを灯して食卓を囲みました。
家族と電気と、普段当たり前に与えられているもののありがたさを実感する日々です。